杉ウイメンズクリニック

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不育症、習慣流産、反復流産 杉ウイメンズクリニック | 院長コラム

学会報告。抗PE抗体陽性不育症患者が無治療で次回妊娠に臨むとどうなるか。

2013/05/19

先週の5月11日(土)は、休診にして札幌で開催された日本産科婦人科学会で当院不育症研究所の研究成果を発表してきました。何と、日帰りで行ってきました。悔しいので、空港内でウニ丼を食べてやりました。発表した演題の抄録は、以下のとおりです。
www.jsog-oj.jp/detailAM.php
www.jsog-oj.jp/detailAM.php

2つ目の演題は、厚労省不育症研究班で行なった共同研究の成果で、見ての通り、日本中の主な病院の不育症外来担当医の名が連なっています。その中で、興味深いデータは、抗PE抗体陽性患者の無治療の妊娠成績です。ポスターの写真を撮って来ましたので、院長コラムに貼ります。
www.sugi-wc.jp/column/webdir/100.html

抗PE抗体を含め、不育症検査全て異常なかった3~5回流産歴のある患者が無治療で次回妊娠に臨んだ場合、9人中6人が出産に成功し、66.7%の成功率でした。
これに対し、抗PE抗体のみ陽性で、それ以外の全ての検査で異常が無かった3~5回流産歴のある患者が無治療で次回妊娠に臨んだ場合、7人中2人しか出産に至らず、28.6%の成功率でした。
この研究には当院も参加しているのですが、当院では抗PE抗体陽性者は全て治療しているので、無治療の成績のデータはありませんでした。今回、数は少ないのですが、抗PE抗体陽性者は何らかの治療をすべきであると言うデータが報告されました。
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