杉ウイメンズクリニック

スペース スペース

不育症、習慣流産、反復流産 杉ウイメンズクリニック | 院長コラム

【祝!!】 第12因子に対する自己抗体発見10周年

2009/11/03

1999年11月、日本不妊学会(今の日本生殖医学会)において、我々は世界で初めて、不育症患者における抗第12因子抗体の存在を発見し、報告しました。
今では、多くの不育症外来で調べられている第12因子活性ですが、当時はほとんど知られていませんでした。その第12因子欠乏の原因として我々が発見したのが、第12因子に対する自己抗体です。
抗第12因子抗体陽性不育症患者に対し、その治療としてアスピリン+ヘパリン療法を初めて試み、第1号の赤ちゃんが2000年1月に無事産まれています。今では当院だけでなく、他院の不育症外来でも当たり前の検査、治療になりましたが、丁度10年の歴史を刻んだ事になります。
その後も研究は進展し、研究業績のページにも載せてありますが、昨年、一流国際雑誌に詳細な論文が掲載されました。その論文のデータを元に、今では当院自慢の血小板凝集能測定器(レーザ−散乱粒子計測法)を用い、さらなる研究の進展があり、非常に興味深い知見が得られています。
今の当院の検査、治療が10年後のスタンダードになる事を確信しています。
スペース