杉ウイメンズクリニック

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不育症、習慣流産、反復流産 杉ウイメンズクリニック | 院長コラム

ヘパリン自己注射の保険適用について。

2011/12/21

本日、ヘパリン自己注射に保険が適用される事が認められました。
我々、厚生労働省不育症研究班の活動と、主要学会の協力、不育症そだってねっとの活動などの結果が出た形です。
詳細は、現在問い合わせ中ですが、決して不育症のヘパリン在宅自己注射に保険が通った訳ではありませんので、注意が必要です。あくまでも、妊婦の血栓予防のためのヘパリン投与に保険が適用されるだけであり、流産防止、妊娠維持の目的では保険は通らないと思われます。要するに、妊娠中に血栓が出来やすく、命がけの妊婦にしか保険は適用されないと思われ、殆どの不育症患者は今まで通りの自費診療となる様です。保険診療は、本人の健康問題には保険がききますが、妊娠、分娩、不妊、不育症など、子供を産むことに関しては保険が効かないのが原則です。
しかしながら、ヘパリンの在宅自己注射は今までは安全性に問題があるなどと言われていた中で、今回保険が通ったという事は、その事に関してはお墨付きが出たという事なので、これからは、ヘパリンの自己注射については、特殊な先進医療という扱いから脱したと言え、大きな進歩です。思えば、1999年に、東海大でヘパリンの自己注射を日本で初めて導入したのは私なので、大きな節目であり、感慨深いものがあります。
システムが定まるまでは、まだ少々時間がかかると思いますが、最新情報は分かり次第、この場で報告していきたいと思います。
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