杉ウイメンズクリニック

スペース スペース

インフォメーション

血液凝固系検査は、採血直後の処理をしないと無意味であるが、それを行なっている施設は殆どない。
2023/01/09(月)
ループスアンチコアグラントやプロテインS活性など、血液凝固系検査は、採血直後に遠心分離して血小板を除去し、血漿成分のみを急速冷凍して検査に提出する事が不可欠です。にも関わらず、それをやっている施設は、当院以外には殆どありません。殆どの施設は、採血した後、そのまま血液を放置し、夜に検体を回収に来た検査会社のスタッフに渡すだけです。その間に、血液中の血小板がループスアンチコアグラントを吸収し、陽性の人が陰性になってしまいます。拙著「不育症学級改訂3版」にも紹介したデータですが、当院の患者さんから本人の承諾を得て、2本採血し、1本は当院のいつも通りの処理を行い、もう1本は普通の施設がやっている通り、夕方まで放置して検査会社に提出したところ、処理をしなかった場合は全ての人で、抗体価が低下していました。特に問題なのは、1.2以上の陽性者が全て陰性になっていました。当院で陽性に出た患者さんが、他院で再検査して陰性になり、当院の診断を否定される事がありますが、当院の検査の信頼性を否定できる施設など、まず無いと思います。同様に、プロテインS活性も、正確に測定する事は難しいです。正確に測るには、それなりの設備と熟練した検査技師が必須です。

www.sugi-wc.jp/column/webdir/256.html
スペース
スペース