杉ウイメンズクリニック

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プレドニンなどのステロイドを着床期に飲むと、妊娠率、生児獲得率がかえって悪くなる可能性がある。コクランレビュー2020より。
2023/02/25(土)
プレドニンなどのステロイドを、着床率を上げるために、移植5日前ぐらいから投与しているクリニックがありますが、コクランレビューによると、むしろ逆効果の可能性があります。
www.sugi-wc.jp/column/webdir/261.html
右側のOdds Ratioのグラフですが、OR1は、効果変わらずを示します。95%信頼領域を示す菱形が1をまたいでいるので、ステロイドを使っても、偽薬を使っても、生児獲得率に統計学的有意差が無いことが分かります。しかし、よく見ると、ORは0.66で、菱形は、1よりやや左にズレており、有意では無いとは言え、ステロイドの方が偽薬より成績が悪い事を示唆しています。先日紹介したアスピリンの場合は、菱形が1にかからず、右にあるので、アスピリンの方が偽薬よりも有意に成績が良い事が分かります。
www.sugi-wc.jp/column/webdir/260.html
見較べて見て下さい。
以前 (2017.8.6.)、着床期のヘパリン投与も、むしろ逆効果の可能性がある事を紹介しましたが、プレドニンも同様です。
www.sugi-wc.jp/news_disp.cgi
エビデンスが無くても、1%でも妊娠率が上がる可能性があるのなら、何でも試したいと言う意見もありますが、過剰な治療は、効くかもしれないし、もし効かなかったとしても害は無いと思っている人が多いですが、むしろ逆効果の場合も多いので、注意が必要です。
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