ヨーロッパ生殖医学会の着床障害診療の指針について【過去コラムより】
ホームページリニューアルに伴い、過去に掲載したヨーロッパ生殖医学会の着床障害診療の指針に関するコラムをまとめました。
【目次】
- ヨーロッパ生殖医学会の着床障害診療の指針について【検査編】
- ヨーロッパ生殖医学会の着床障害診療の指針について【治療編】
ヨーロッパ生殖医学会の着床障害診療の指針について【検査編】(2024/12/15)
ヨーロッパ生殖医学会の着床障害診療の指針について紹介します。
このセクションでは検査について紹介します。
期せずして、当院の考えと全く一緒でした。
後天的血栓性素因に関しては、推奨検査に抗リン脂質抗体のみが入っていますが、当院ではヨーロッパよりも、もっと詳しい検査が可能です。
▼ヨーロッパ生殖医学会(ESHRE)
https://doi.org/10.1093/hropen/hoad023
【推奨検査】
- ライフスタイルの見直し:BMI、カフェイン、飲酒、喫煙など。
- 子宮内膜の厚さの見直し
- 抗リン脂質抗体検査
【検査を考慮】
- 夫婦染色体検査
- 3D超音波による子宮形態検査
- 着床の窓の検査(ERA検査など)
- 慢性子宮内膜炎検査(CD138検査)
- 甲状腺機能検査
- 黄体ホルモン検査
【推奨しない検査】
- ビタミンD検査
- 子宮内フローラ検査、EMMA、ALICE検査
- NK細胞検査
- Th1/Th2検査、サイトカイン検査
ヨーロッパ生殖医学会の着床障害診療の指針について【治療編】(2024/12/22)
ヨーロッパ生殖医学会の着床障害診療の指針について紹介します。
このセクションでは治療について紹介します。
最近、一部のクリニックで投与されているタクロリムスは、全く議論されていません。
【推奨治療】
- 子宮内膜が薄かった場合、エストラジオール投与法の見直し
- 夫婦染色体異常のある場合、PGTなど、遺伝カウンセリング
- ライフスタイルの改善
【治療を考慮】
- 慢性子宮内膜炎があった場合、抗生剤投与
- PGT-A
- 胚盤胞ステージの受精卵を移植
【推奨しない治療】
- ビタミンD欠乏の治療
- 子宮内膜スクラッチ
- G-CSF投与
- イントラリピッド点滴
- 免疫グロブリン
- リンパ球子宮内投与
- PRP子宮内投与
- hCG子宮内投与
- 着床させる目的でのヘパリン
- 子宮内膜症に対するGnRHa、アロマターゼ阻害剤を用いた前処置
- アシステッドハッチング