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絨毛染色体検査の結果が正常女性であった場合、母体細胞を見た可能性がある【過去コラムより】

ホームページリニューアルに伴い、過去に掲載したコラムを引っ越しました。

菅政権の肝いりで進められた不育症診療助成拡充改革ですが、流産手術時に提出する絨毛染色体検査(G-band分染法)が2022年4月から保険適応になりました。
また、2022年12月から、次世代シーケンサー(NGS)が先進医療Aになりました。

ところで、その絨毛染色体検査ですが、結果が正常男性や異常の染色体なら胎児を見たことになりますが、正常女性の結果の場合、母体の染色体を見てしまった可能性がありますので、要注意です。
アメリカの論文(Fertil Steril 2014;101:178-82)によると、正常女性の結果が出た場合、何と約60%は、母体の細胞が混入し、それを見てしまったと報告されています。但し、施設によってかなり混入の割合に差がある様です。
絨毛染色体検査は不育症診療には有益ですが、結果が46,XXであった場合は、胎児染色体は正常だったのに流産したと決めつける事なく、参考程度にした方が良さそうです。

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